シリカゲル式乾燥でドライフラワー作り

クリスマスローズをドライフラワーにする秘訣

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クリスマスローズをドライフラワーにする秘訣とは

名前に「クリスマス」とつく花の代表である「クリスマスローズ」。皆さんもよく見かける花だと思いますが、実はとてもドライフラワーに向いた花であり、アレンジメントに入れるととても華やかで映える花だと知っている人は少ないかも知れません。

このクリスマスローズをドライフラワーにして自分のドライフラワーアレンジメントに入れられたらいいですよね。

そこで、今回はこのクリスマスローズをドライフラワーにする秘訣をお教えしましょう。

クリスマスローズをドライフラワーにする秘訣 その1

花の一番美しい時期に摘み取りましょう

クリスマスローズには色々な種類があるのでどの種類にするかは個人の好みの問題なのでどの種類が良いというのは差し控えましょう。ただ、どの種類にも言えることが一つ。それは咲き始めて、花が枯れて、種をつけるまでの約1ケ月間に花の姿がどんどん変わっていくので、いちばん美しいと思う時期に摘み取ることをお勧めします。一般的に、クリスマスローズは中央の雄しべが、ほころびかけた頃が一番美しいとされています。この頃は、花粉が出る直前で、花型や花色も最も良い状態だからです。

クリスマスローズは、花色が最初ピンクに色付き、日ごとに変わって白くなり、最期は緑で終わります。その間に花の柄や形まで変化していきますので、どのタイミングの花を摘み取るかが大切なのです。

※最後にクリスマスローズの花の構造に付いて解説しますが、実はクリスマスローズの花びらのような部分は花ではなく「がく」なのです。本当の花は中央の雄蕊と雌蕊のある下部分に隠れるようにあるのですが、「がく」部分を花だと思い込んでいるいる人がほとんどだと思います。ですが、ここではこのがく部分を「花」として呼ぶことにさせてください。

 

クリスマスローズをドライフラワーにする秘訣 その2

 

クリスマスローズをドライフラワーにする方法は大きく2つあることを理解しておきましょう。

厳密にいうと他にも色々あるのですが、初心者でも比較的簡単にできる方法として次の2つをご紹介します。

❶ハンギング方式で作る

→メリット:ぶら下げるだけで簡単にできる。市販されているのはこの方式で作られたものが多い。

→デメリット:花の形が萎んでしまい本来のクリスマスローズの美しさは残らない。完全に乾燥するまで時間がかかる。

❷シリカゲル方式で作る

→メリット:花の形や色合いがかなり残せて美しい。短時間でドライフラワーにできる。

→デメリット:ドライフラワー用のシリカゲルやタッパーが必要で作業も手間がかかる。

❶❷ともメリット&デメリットがあるので、どちらを選ぶかは好みとかけられる時間によりますね。どちらもそれぞれに味があり、一概にどちらが優れているという訳ではありません。

ですので、どちらもここでは紹介しておきたいと思います。

ハンギング方式でクリスマスローズをドライフラワーにしよう

ハンギング方式はその名の通り、摘み取ったクリスマスローズを紐で結んで風通しの良いところにぶら下げておくだけです。

好みの長さでクリスマスローズを摘み取って、紐で結んでぶら下げるだけで、約2〜3週間で出来上がります。

この方法は、ぶら下げている間、部屋の壁であれば装飾の一つとしてその期間さえも楽しむことができます。

乾燥したクリスマスローズは、花の原型は留めず萎れた感じになるので、その姿をドライフラワーらしい姿として愛でる人にはたまらなく美しいものになります。

花の形をそのままで楽しみたい人には、物足りないかも知れません。

そんな人にはシリカゲル方式をお勧めします。

ドライフラワー用シリカゲル方式でクリスマスローズのドライフラワーを作ろう

クリスマスローズ本来の優雅で美しい花の姿をそのままドライフラワーにしたい人には、ドライフラワー用シリカゲル(以下シリカゲルと略)を使った方法がお勧めです。

ドライフラワー用のシリカゲルとは、園芸店やネットでも売っている乾燥剤で、まさにドライフラワー作りのためのツールです。

細かい砂のような粒状になっていて、その中に花を埋めることで花の形や色彩を原型に近い形で留めることが可能です。

実際にやっている作業をお見せしましょう。

まずは、クリスマスローズを好きな長さで摘み取って準備します。花の部分だけ摘み取る場合と、したの葉っぱや茎も残して切り花のようにする人といますが、それは好みなのでどちらでも可能です。

タッパーにシリカゲルを5mm〜10mmほどの厚さで敷き詰めて、その上にクリスマスローズを置いていきます。

その際に、花同士が押し合ってせっかくの花の形が押しつぶされたようにならないよう注意します。

置き終わったらシリカゲルを少しずつ振りかけていきます。砂のような細かい粒でさらさらしているので、花を潰すことなく細かいところまで入り込んでいきます。実はこのシリカゲルで花を埋めていく作業が一番テクニックがいるのです。

失敗すると、後で取り出したらシリカゲルで押しつぶされたような形になってしまい台無しになってしまうのです。

どれだけ綺麗な形のままドライフラワーにできるかは、このシリカゲルでの埋め方にかかっていると言っても過言ではありません。

最後まで埋めてしまいます。次の写真のように、少しでも飛びでてしまうと、そこの部分はヨレヨレの枯れた状態になってしまい、シリカゲルに埋もれている部分と明らかに質感が変わってしまい、ドライフラワーとしては使い物にならなくなってしまいます。

こうして全ての花をシリカゲルで埋めてしまいます。最後にタッパーの蓋をして密閉します。

1週間から10日ほど経過したら取り出します。

できたらマスク着用でベランダや屋外で作業をすることをお勧めします。

なぜなら、細かいシリカゲルの粉塵が飛ぶためです。

手で花を掘り出すのではなく、ゆっくりシリカゲルを別の容器に移す方法で取り出します。

手で掘り出そうとすると、乾燥してパリパリになているドライフラワーを壊してしまうことになるからです。

最後にタッパーに残ったドライフラワーには少しシリカゲルが付いていますので、軽く手でパンパンしてシリカゲルの粉を振り落とします。

これで完成です。

ドライフラワーにしたクリスマスローズの保管方法

ドライフラワーに出来たからといって安心してはいけません。

ドライフラワーをたくさん作った時は、保管方法に注意をしないと、湿気をすってパリパリだった花や葉がヨレヨレしわしわになってしまうのです。

そのため、保管用にタッパーや容器を準備し、それに小袋のシリカゲルを入れドライフラワーを保管するようにしましょう。

クリスマスローズの花の雑学も知っておくとティータイムのお話が弾みますよ

クリスマスローズという花の名前は知っていても、詳しくは知らない人がほとんどのはずですね。

ここでいくつかクリスマスローズの花についてお話ししておきましょう。

クリスマスと名前がつくのになぜ3月〜4月に花が咲くの?

実はクリスマスローズの名前はやはり12月下旬に咲くからなのです。ただ、12月に咲くのは「ヘレボルス・ニゲル」という品種だけなのです。

それでも、12月に咲く花として「クリスマスローズ」と名付けられたのです。

ちなみに、ローズと付きますが決して「バラ科」ではありません。その姿形がバラに似ていることからローズと付いただけなのです。

花と思っている部分は実は花じゃない!

クリスマスローズの花弁のように見えるのは実はガク弁で、中心部の小さい部分(蜜腺部)が本当の花なのです。

本来の花弁は退化して「ネクタリー(蜜腺)」として残っていて、この部分は花が咲き終わると落ちてしまいます。

その後、ネクタリー(蜜腺)が落ちた後に、種子ができ子房が膨らんできます。その頃のクリスマスローズはどことなくグロテスクな雰囲気になってしまいますね。

クリスマスローズには毒性があるから注意!

クリスマスローズの茎や根には毒性があります。古来より毒として用いられてきた歴史もあるのです。

がく部分にどれほどの毒性があるのかは不明ですが、摘み取った際に切り口の汁が手についたら後で洗い流しておくほうが賢明でしょう。

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