ドライフラワーに向いている花と向いていない花
ドライフラワー作りにあこがれている人はたくさんいらっしゃるかと思いますが、なかなかその一歩が踏み出せないでいる人がほとんどではないでしょうか。そこで、今回は、初心者の方がその一歩を踏み出しやすいよう、初心者向きの花をご紹介します。
ドライフラワーはバラ1輪吊り下げているだけでも、とてもおしゃれなお部屋のアクセントになってくれます。生花を楽しむのももちろんお薦めですが、しばらく楽しんだ後はぜひ、ドライフラワーにしてみてください。1輪の花を2度楽しむことができますよ。
ドライフラワーに適している花の条件は
❶水分が少ないもの
長く美しい姿を楽しみたいなら水分が少ない品種を選びましょう。ユリや桜などは、水分が多くドライになる過程でシワシワになったり、変色したりしやすくなります。
❷花びらの多い花
花びらが多くても大輪でなく小花であれば問題はありません。
❸花びらが厚めの花
花びらが厚いと乾燥した時にしっかり花びらの形を保ってくれて、花の姿が美しく残ります。
❹色鮮やかで変色しにくい花
乾燥により退色してしまい茶色くなる花は見た目が美しくありません。色素が残りやすい花を選びましょう。
❺香りも楽しみたい場合は、ドライフラワーにした後も香りが残る花
ポプリなどで楽しみたい場合は、乾燥後も香りが残る必要があります。生花の時から強い香りを放つ花は、乾燥後も芳香が残りやすいですね。
このような条件を満たした花は、ハンギング乾燥でも、シリカゲル乾燥でもドライフラワーにしやすい花といえます。
ドライフラワーに向かない花の条件は
逆にドライフラワーに向かない花の条件は、先の向いている花の条件の制反対なのですが、
❶水分が多く含まれているもの
❷変色が激しくすぐ色落ちしてしまう花
❸花びらの枚数が少なく、厚みが薄い花
花びらが薄いものは、乾燥する過程で花びらがくるくると丸まってしまい、美しいシルエットになりません。
❹花びらが大きく、花全体が大きなもの
1枚1枚の花びらが大きく、花全体が大きいものは乾燥するのに時間がかかります。
⭐️このような花の場合は、シリカゲルを使ったドライフラワーづくりなら比較的上手につくることができます。
ドライフラワーに向いている具体的な花の名前
最近は1年を通して様々な花が手に入るので、いつでもたいていの花はドライフラワー作りに挑戦できます。本来は春夏秋冬それぞれの旬の花のドライフラワー作りを提案したいところですが、それは次回に置いておき、今回はドライフラワーに向いている花をいくつかご案内させていただきますね。※順不同
❶バラ
ドライフラワーの定番ですね。誰でも1度は自宅で吊り下げてドライフラワーにしてみたことがあるのではないでしょうか。ドライフラワーに向いている花の条件を全て満たしている花の代表です。
❷カスミソウ
こちらもバラの花束には付き物の花ですね。バラとセットでドライフラワーにされたことがあるのではないでしょうか。初心者でも簡単にドライフラワーにでき、しかも他のドライフラワーとコーディネイトしやすい万能の花と言えます。また、花は白い小花ですが、生花の段階で着色された水を吸わせることで青、赤、黄色、緑と様々な色合いのドライフラワーを作ることができるのもカスミソウの魅力です。
❸千日紅
千日紅は地面で栽培されている状態から1000日は花の状態を保つといわれるぐらい、花の持ちがいい花です。生えたまま枯れてドライフラワーになってしまうほどです。こちらも、初心者が挑戦しても失敗しない安心の花といえます。
❹ミモザ
ミモザは年間通じては手に入りにくいのですが、旬の季節ならフラワーショップで購入しやすい花です。こちらも一つ一つの花は小花ですが、房状態で黄色い美しいドライフラワーになり、リースにするととても映える花ですね。
❺紫陽花(アジサイ)
こちらは大柄な花ですが、花びらが固く色も退色しにくいためドライフラワーに向いています。小さな花弁を切り離して使用するとまた違った花の楽しみ方も。
❻ラベンダー
ラベンダーは紫の色が退色しにくく、ハンギング式で乾燥させるとその間もラベンダーの芳香を放ち香りでも楽しませてくれます。
これらはドライフラワーに向く花の代表格ですが、他にもたくさんの花がドライフラーにできますし、ワイルドなイメージが好みなら、野山の草花をドライフラワーにする方法もお勧めです。
ドライフラワーに向いていない花は
ドライフラワーと言えばハンギングで乾燥させる方法が主流だった頃はドライフラワーにできない花も多くありました。しかし、シリカゲルでの乾燥方法などの技術が発達してきたことで、今はほとんどの花がドライフラワーに加工することができるようになりました。しかし、それでもなかなか初心者には難しい花も多くありますので、そのいくつかをご紹介します。
※あくまで経験値です。
❶桜
花びらが薄く、可憐なため乾燥させてももろく花びらがちってしまいます。それでもシリカゲルで上手にドライフラワーにされる方もいらっしゃいます。❷花菱草
ひらひらと美しい花ですが、こちらも花びらが薄く、またもろいため花の形状を保ちながらドライフラワーにするのは困難です。
❸ゆり
花びらや茎に水分を多く含んでいるため、乾燥させると全体が縮み、きれいな花の形を保つことができません。
❹チューリップ
こちらもはなびらや茎に水分を多く含んでいるため、ドライフラワーにすると形を保つことができません。
❺ネモフィラ
花が可憐でもろいため色合いと形を保つことができません。
まとめ
ドライフラワーは、花の質を見極め、どの方法法で乾燥させる方がドライフラワーとして味わいがでるか見極めることが大切です。
その花にあった手法とテクニックを用いれば、ほとんどの花をドライフラワーにできるのです。
どうぞ、最初の1歩を踏み出してみてくださいね。