春爛漫。この季節はとても気持ちがいいですね~。
冬の間じっと耐え忍んでつぼみを成長させていた草花が一斉に芽吹き始めます。
つぼみがほころぶこの季節は本当に生命力あふれ、心身を元気にしてくれます。
ドライフラワーをこよなく愛する人たちにとって、春はドライフラワー作りの最盛期といってもいいのではないでしょうか。
お花屋さんに売っている派手な西洋花もいいのですが、せっかくの春なのですから、お店には絶対に置いていない野生の花のドライフラワーをご紹介しましょう。
それはずばり「たんぽぽです」。
春と言えば「桜」?。でも桜は塩漬けにはできても流石にドライフラワーにすることは難しいですよね。
でも、たんぽぽはドライフラワーに出来きるんです。それをアート作品やアクセサリーにも出来て色々楽しめてお薦めなんですよ。
生命力の強いたんぽぽなら、田舎に住んでいる人はもちろん、都会に住んでいる人も、自宅の周辺でいくらでも見つけることができるはずです。ぜひぜひ挑戦してみてくださいね。
こんな風に街角のちょっとした隙間でも、飛んできた種でたんぽぽは自生してしまうたくましい花なんです。
たんぽぽといっても花ではなく「綿毛」のドライフラワーです
「たんぽぽ」は黄色く咲いた花そのものもドライフラワーにすることもできるのですが、それほどきれいな状態でドライフラワーにできません。私がおすすめしたいのは、「たんぽぽの綿毛」のドライフラワーの方なのです。
息を吹きかけたら「ふわ~」と砕けるように一斉に種を乗せて飛んで行ってしまう綿毛。
野原で綿毛になったものを摘み取ってもドライフラワーにすることはできません。でもあるテクニックを用いると、誰でもかわいい綿毛のドライフラワーが完成するのです。
「綿毛のドライフラワー」作りの秘伝を大公開!
大公開といっても・・・すいません、色々な所で紹介されているのでよく知られたテクニックなのです。
ポイントは、まだ開いていない綿毛のつぼみを摘み取ること。
※「たんぽぽのつぼみ」とはタンポポのつぼみは黄色い花を咲かせるものですが、受粉した後、今度は綿毛になるために、再度つぼみ状態に戻ります。それをここでは「綿毛のつぼみ」と呼ばせていただきます。
次の写真はこれから花が咲く本当のつぼみです。
綿毛のつぼみは再びまるで綿毛の花を咲かせるようにふわ~と開いてあのまん丸の綿毛になるんです。ある意味、たんぽぽは2度咲くといってもいいのではないでしょうか。
綿毛のドライフラワー作りのステップ
これから紹介する方法なら、誰にでも簡単にびっくりするぐらいかわいい綿毛のドライフラワーが出来るのでぜひ挑戦してみてくださいね。
STEP1:綿毛のつぼみを摘み取ります。
春になる3月~4月をピークにタンポポが咲き始めます。それは田んぼの小路が黄色く染まるほどです。
摘み取る機会は長く続くのですが、お勧めなのは春の暖かく晴れた日の午後。
綿毛のつぼみが乾いていてふっくらとして開きやすくなっています。
摘み取ると切り口から白い汁が出て来るので気をつけましょう。少しべたべたします。
⭐️アドバイス
春のよく晴れた暖かい日を選びましょう。春の日中でも曇りの日だと写真のように、たんぽぽは花を固く閉じてしまっています。綿毛作りの準備段階のものかどうかが判別しにくいのです。
こんな曇りの日だとたんぽぽは花を閉じてしまいます。
次の写真の中で摘み取り頃のたんぽぽはどれだと思いますか?
正解は左から1何目と2番目です。2番目は今にも綿毛が出そうなのですぐわかりますが、一番左は分かりにくいですよね。
ちょこんと萎んだ花が乗っかっていますが、これは摘むとすぐポロッと取れてその下には綿毛の準備がもう出来ているのです。
花の枯れ具合で判断してみて下さい。右から2番目のものはまだ花びらが黄色くて綿毛の準備中です。
STEP2:自宅に持ち帰りすぐにドライフラワー作りにかかります
たんぽぽの茎は中が空洞になっていて、ドライフラワーにした時自立するほど丈夫ではありません。
ですから、その空洞にワイヤーを差し込みます。ワイヤーの直径は1mm以下のものを使いましょう。
そのワイヤーを15cmぐらいの長さに切り、たんぽぽの茎の空洞に差し込みます。
それを今度は、ハンギング方式で1本1本吊り下げます。もしくは発泡スチロールがあれば、それに突き刺して立たせたままにしておきます。
すると、数時間から1日程度であのまん丸の綿毛が出来上がるのです。
摘んできたものなのに、勝手に綿毛に成長するなんて不思議ですね。
綿毛の蕾段階でハンギングして綿毛になったものは、少し「ふ〜」って息を吹きかけたぐらいでは簡単には崩れて飛んで行ったりしません。
軽く手で触れても綿毛が取れることもありません。意外に丈夫です。
長く形を保ちたいならヘアスプレーが効果的
それでも、綿毛の状態で長く持たすことは難しいので、様々な方法で長く楽しむ工夫ができるのでご紹介しておきましょう。
代表的なのが、ヘアスプレーのハードタイプを吹きかける。
髪を固めるハードヘアスプレーがありますよね。あれを少し離したところから軽く吹きかけるんです。
髪の毛が固くまとまるように、綿毛も固めてくれるんです。
※できれば、中心部にも吹きかかるといいですね。
あ、ヘアスプレーは無香料のものを選びましょう。香りには好みがありますからね。
こうして作った綿毛のドライフラワーは、元々白色で退色するということがないため、他の花のドライフラワーよりも長く楽しむことが出来ます。
春の野草とのコンビネーションで楽しむドライフラワーのアレンジメント
たんぽぽは野生の花なので、ドライフラワーにした時にアレンジメントに困ります。
一般的な西洋花のドライフラワーとは趣が異なるため合わせにくいのです。
私がお薦めするのは、同じくこの季節に咲いている野花のドライフラワーとのアレンジメントです。
意外な草花がドライフラワーに出来、しかも可愛らしく、野性味や純朴さを感じることができるアレンジメントになるんですよ。
この写真は、「なずな」別名ぺんぺん草のドライフラワーです。春の七草にも数えられる有名な野草ですが、ドライフラワーにする人は珍しいかもしれませんね。
そしてこれは「ホトケノザ」。あまり綺麗には出来ないのでお薦めではありませんが、珍しいので作ってみました。
意外に葉っぱのグリーンと花の紫が綺麗に残っていますね。
最後に、これは「たんぽぽの花」。あまり綺麗には出来ないのでこれもお薦めではありませんが、黄色のアクセントが欲しかったので作ってみました。
綿毛のドライフラワーと合わせるだけでもいい感じになるかもしれません。
これらの全てを合わせてアレンジメントするとこんな感じです。
なんとも評価し難いのですが・・・。ホトケノザがない方がいいかも知れませんね。
純朴さという意味では評価できますが。
やはり綿毛は綿毛だけで飾る方が綺麗なのかもしれません。
綿毛のアートをカフェショップにした驚きのお店がありました。
その名も「ギャラリーカフェHIMITO」。金沢のお店なのでなかなか訪れることはできませんが、一度は見てみたい、綿毛のドライフラワーの集大成のようなお店です。
こんな楽しみかたもありかもね
ドライフラワーは何も花同士を合わせて飾る必要はありません。
会社でこの綿毛のドライフラワーをプレゼントしたら、デスクの上でこんな使い方をしてくれていて笑っちゃいました(笑)